腸活は、運動とともに食事に善玉菌を含む発酵食品(プロバイオティクスなど)や 食物繊維を摂り入れて腸内環境を整えます。 免疫力が向上して風邪をひきにくくなったり、 睡眠の質が改善して疲れにくくなるようです。
最近よく耳にする「グルテンフリー」も腸内環境の改善法です。 グルテンは小麦粉に含まれるたんぱく質で粘りを出す成分。 アレルギーの原因となるグルテン=小麦製品を摂らないことで慢性的な不調や体質改善を図ります。 小麦の代用に米粉やオートミールを使います。
本来は小麦アレルギーなど不耐症の食事療法でしたが、 不耐症に気づかないまま、消化器や皮膚に慢性的な不調を抱えている人も多く、 グルテンフリーを実践することで、美肌や若返りなど体質改善に効果があると言われ 広まりました。
パンをふっくらもちもちにしたり、麺にコシを出すために グルテンを強化する品種改良を繰り返し、 化学肥料や農薬の多用が小麦アレルギーの原因とされます。 そのため健康志向からの原点回帰で 品種改良されていない昔ながらの スペルト小麦が ヨーロッパを中心に注目されています。
丈夫で化学肥料や農薬に頼らなくても育ち栄養価が高く、 アレルギー反応が起きにくいのでオーガニックストアなどで人気です。 全粒粉または胚乳だけを含む製粉の中力粉で、 ハード系のパンや、ザクザクした食感のお菓子に向きます。
付け加えますと、日本のお米も あきたこまちやミルキークイーンなど品種改良を繰り返して作られたものがほとんどで、 粘りや甘みを追求して品種改良されたお米にアレルギー反応が出る人が増えています。 農薬に頼らなくても育つ在来種のお米が注目されていますが、 流通量がわずかなため手に入りにくいのが現状です。
お料理のレベルアップの手始めに、 調味料にこだわってください。 塩は精製塩ではなく自然塩や岩塩を。 海水を煮詰めた塩はマグネシウムなどのミネラルが豊富ですが、 マイクロプラスチックが心配だから岩塩派という意見もあります。 どちらも塩味だけではないほのかな甘みやうまみが、 お料理の味に深みを与えてくれます。
人気の塩は「ぬちまーす」「粟国の塩」「ゲラントの塩」 「海の精」「アルペンザルツ」「神宝塩」など。
ぬちまーすは人気がありすぎて手に入りにくくなりました。 ゲラントの塩は洗浄、精製をしていないため色がほんのりグレーです。 神宝塩は竹塩入りで、口に含むとかすかに硫黄の匂いがします。 美味しい塩でシンプルな塩むすび、たまりませんね。
真っ白な砂糖は精製の過程でミネラル類が失われているので、 健康面では粗精糖や黒糖がおすすめです。 流通している白砂糖の6割が輸入原料から作られていて、 遺伝子組み換えの甜菜が使われている可能性があります。 国産原料では遺伝子組み換えは使われていないようです。
こだわりの黒糖がいろいろ売られていますが、 普段使いには高価で嗜好品のような位置づけです。 比較的手ごろな価格のマスコバド糖は、 黒糖にありがちな苦みもなく、粉末状なので使いやすいです。 黒っぽく仕上がっても問題ないお料理の味付けや、 コーヒーシュガーにも使えます。
スーパーで売られている三温糖は、精製した白砂糖にカラメル色素で色付けしたもので、 ブラウンシュガーと言っても、ミネラルを残したきび砂糖などの粗糖とは別物です。
ペットボトルに入った安売りのサラダ油は、 安さの理由を知ってから買わなくなりました。 原料に安価な遺伝子組み換え作物を使い、 油を無駄なく搾り取るために、安全性に問題のある有機溶剤を使う。 これらは表示義務がないため原材料を確認しても分かりません。 コスト優先で食の安全をないがしろにする、企業の姿勢が問われます。
菜種油や綿実油などの種子油は原料由来の有害な成分を含み、 特に有機溶剤で抽出したものは脳にダメージを与える危険があるため、 割高でも溶剤による抽出ではない圧搾絞りの油を選んで大事に使うようにしています。
安全面で考えると、昔から使われているラード、バター、オリーブ油が 無難かもしれません。 脳みその主成分は脂肪ですから、脂へのこだわりは大切です。
ちょっとガッカリな話。 市場に出回っているエキストラバージンオリーブオイルのうち 本物は2割くらいしかないそうです。 私たちが口にしているのはおそらくブレンドか別物で、 たとえ値段が高くても本物とは限らないようです。
エキストラバージンオリーブオイルはとても希少なオイルで、 生産量と出回っている量がまったく合わないとか。 これは壮大な詐欺ですね。 エキストラバージンオイルのプレミア感に騙されてはいけません。 (参考文献:そのオリーブオイルは偽物です 多田俊哉著)
オリーブオイルは酸化しやすく、封を開けたらすぐに劣化が始まります。 安売りのオリーブオイルには、 酸化した古いオイルやひまわり油を混ぜたものもあるので、 注意が必要です。
はちみつにはビタミン、ミネラル、酵素が豊富に含まれ、 特に殺菌作用にすぐれていて、喉が痛い時に はちみつ漬けの大根エキスが良く効きます。
ところがこの豊富な栄養は熱に弱く、 45度以上で失われてしまいます。 そして残念なことに市販のハチミツのほとんどが加熱処理されているため、 本来の栄養が失われた単なる甘味料にすぎないそうです。 サラサラの状態にしてろ過しやすくするための加熱ですが、 実にもったいない話です。
ハチミツの栄養にこだわるならば、 非加熱の表示を確認して選んでください。 ローハニー、生はちみつと表記されているかもしれません。 加熱しない分手間がかかるので高価ですが、 ミエリツィアというイタリアの有機はちみつは比較的手ごろな値段で、 特にオレンジとアカシアはクセがなくて美味しいのでおススメです。