TZR250(1kt)とTZ用CDIとYPVSコントローラー換装 実施編



PCサイトをスマホでご覧の方は、「スマホで見る」をクリックすると見やすくなります



TZR250(1kt)とTZ用CDIとYPVSコントローラー換装 実施編
2020年4月4日


待ちに待ったTZR250(1kt)換装用部品が届きました。



1987年式市販レーサーTZ250(2KM)のYPVSコントローラーと1986年式TZ250(1RK)のCDIユニットです。



YPVSコントローラーは見た目1ktの物と同じですがCDIは大きさがまるで違います。KOKUSAN DENKIとシールの貼られているTZ250用の方がコンパクトです。



部品到着後、早速ポン付けOKのYPVSコントローラーを交換して走ってみましたが、やはり予想通りあまり速いとは、感じませんでした。ノーマルの1kt用YPVSコントローラーでは、6000〜10500回転がパワーバンドで12000回転まで一応回るという感じでしたが、TZ250用YPVSコントローラーは、8000回転から12000回転がパワーバンドになりました。



パワーバンドが高回転域に移動したことは、乗りやすさ、速さに影響を及ぼします。極論ですがYPVSコントローラーは、出力の出方を制御しているのであって、パワーアップはしませんから、ノーマル1kt用YPVSコントローラーとTZ250用YPVSコントローラーの差は、同じ出力特性のエンジンで、同じ馬力を7000回転で発生するエンジンと、9000回転で発生するエンジンの差みたいな感じになり、どちらが乗りやすいかといえば同じ馬力を低回転で出す、前者のほうが乗りやすく(=速く)感じても仕方のないところだと思います。



予想通り、TZ250用YPVSコントローラーは、TZ250用のCDIが流用できなかったら、お蔵入りでも仕方ないかな、という微妙な立ち位置となりました。



TZ用のCDIの方は、1ktのハーネスにコネクター接続できるように配線を切断しカプラーをはずしました。また部品取り車からゲットしていたノーマル1kt用CDIからは、コネクター付きの配線を切断し、その配線とTZ用のCDIをギボシ端子で接続しました。これでTZ用CDIが壊れても1ktのハーネスコネクター部分からノーマルCDIに交換できるようになります。ノーマル1ktのサービスマニュアルと1kt用F3マニュアルとTZ250(1RK)の3種類の電気配線図を見比べながら、理解しようと頑張ったのですが、低速チャージコイル用と高速チャージコイル用の配線が同じ色のため、調べたのですがどっちがどっちかわからず、天性の「感」で接続しました…



すべてのコネクターを刺して、メインスイッチをONにして、キックアームを蹴り下ろすと、ボロンボロンとエンジンが、かかりました。が、点火タイミングが合わないのでしょう、まったく力がありません。片肺でアイドリングすら厳しく、しまいにはアフターファイヤーおこし、あまりの音に当時飼っていた、お犬様もびっくりし小屋に逃げ込む始末です。



あ〜ぁ、やっちまったかな…と思いながらもパソコンに向かって、ダメだった場合の最後の手段と決めていた手法の再確認をしました。CDI流用のため、CDIについて少しネットで勉強していたなかで、当時すでにCDIを自作して、CDIが生産中止になってしまった愛機を廃車から救った方がいらっしゃいまして、その方のHPのQ&Aが参考になりました。


配線の手直しをして、再チャレンジ。あらま!あっけなくエンジンかかりました。排気音も非常に力強く、アクセルにエンジンの回転数がきちんとついてきます。期待できそう…



早速、試走したところ…バカっ速です。特に10000回転以上の力強さが半端ないです。さらにTZ用YPVSコントローラーとの組み合わせで、8000〜12000回転のつながりが非常にいい感じです。かと言ってそれ以下の回転が犠牲になっているかといえばそうでもなく、そこそこ走ります。



CDI交換でパワーアップしたのが体感できました。まぁ、レース用のDCI付けたのですから当たり前ですが、とりわけシリンダーをいじってポートタイミングが変わっているなら電気系も含めトータル的な改造が必要と感じました。聞くところによると1ktのF3用シリンダーはTZ250のデータをもとにしているとのことですので、チャンバーとCDIがTZ用でしたらマッチングも問題ないと思います。



この加速を知ってしまったら、もうノーマルの1ktでは正直物足りないです。諦めずにコツコツとチャレンジしてよかったと、心から思いました。



とうとうこれで、エンジン、吸気、排気、車体、電装系とやりたい改造がすべてできました。あとは、大きなテーマではキャブセッティングを残すのみとなりました。


ちなみに、当時は2008年、ほぼ納得のいくキャブセッティングができたのは2015年の夏になります。デレデレとあと7年キャブセッティングが続きます…



ただ、一点問題が発生しました。エンジンがキーをオフにしても止まりません。




















サイト内検索