TZR250(1kt)と定期整備 前編
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2021年8月14日
緊急事態宣言が解除されて4月10日に、銚子までぬれ煎餅を買いに行ってから早三か月が経過しました。梅雨のせいもありますが全くTZR250(1kt)に乗りませんでした。バッテリーも上がちゃっているだろうなあ…。
今回は8月のお盆休みに長距離を走れるように整備、点検をしたいと思います。@具体的にはキャリパーピストンの揉み出し、A取れちゃったら命に係わるマニュアルに締め付けトルク数値記載のボルトナットのトルクレンチによるトルク管理、Bマニュアルに締め付けトルク記載の
ないバックステップ、チャンバーサイレンサー等のレンチを使っての緩みチェック、Cワイヤーへの給油、チェーンの張り、潤滑チェック、といったところでしょうか。
まずはブレーキキャリパーピストンのもみ出しからです。これをしないで長期間乗らずに放置しておくとキャリパーピストンが固着して、ブレーキの引きずりの原因になります。
もみ出し方法はキャリパーを外してキャリパーピストンの露出している外周部の汚れを取って、「ディスクブレーキピストンツール」を使って片側のキャリパーピストンの動きを抑えながら、もう一方のピストンをブレーキを握ることにより少し押し出して、そこにシリコンオイルを塗布した後にピスト
ンを一番奥まで押し込む。キャリパーピストンの動きが渋いときは「キャリパ−ピストンツール」を使用します。
そしてピストン押さえをかけなおして、今押し込んだピストンが前に出てこないように動きを抑えながら、再度ブレーキを握ってもう一方のピストンを少し押し出すという作業を対向ピストンキャリパーなので、前後ブレーキキャリパーごとに左右のピストンに数回ずつ行い固着を防止させます。そして揉み出しが終わったら規定トルクでキャリパーを固定して終了となります。
注意点はあまりピストンを押し出してしまうと、その分ブレーキオイルリザーバータンク内のブレーキオイルがブレーキホース内に移動するため、リザーバータンク内のブレーキオイルがなくなり、エアを吸ってしまう可能性があります。私は現状+3o程度のピストン押し出しを限度としています。またブレーキの効きに係わってきますので外したブレーキパッドは、左右どちらについていたものかわかるようにしておき、組み込み時に左右逆にならないようにすることです。
整備後には念のためブレーキラインにエア混入がないかをブレーキレバーを握った感覚でですが、きちんと確認をしています。キャリパーピストンの動きはOH直後は皆同じような動きをしていますが、時間が経つにつれてピストンごとに動きにばらつきが出てきます。それによる過度のブレーキの引きずりが出てきたらキャリパーのOHが必要です。
次に、外れると命にかかわるボルト、ナットが規定トルクで締めつけられているかを確認していきます。ハンドル、ブレーキ、サスペンション、アクスルシャフト関係のボルトナットをマニュアルと睨めっこしながら締めつけていきます。今回の整備で一番高トルクで締めてあるボルトナットは、フロントのアクスルシャフトの7.35s・mです。それ以外のボルトナットは、だいたい3.5〜4.5あたりに集中しているように思えます。
コアースのバックステップ、ナンバープレート、チャンバーサイレンサー等は締め付けトルクの記載のないボルトナットは、手ルクレンチで「こんなもんかなぁ」と勘で締め付けますが、私の手ルクレンチは性能がいいのか実際のトルク値よりも非常に高い数値で締めこんでしまっていることが多いので、締めこみ過ぎに注意するようにしています。
ボルトナットについては滅多に緩んでいることはありませんが、ねじロックを使用しない私は、定期的に点検するようにしています。
ボルトナットは、管理されたトルクで締めつけられているのが一番性能が出ます。強く締め付ければしいというものではなく、私はリアのアクスルシャフト締め付けの時に、それを一番感じます。締めつけ過ぎるとリアホイールの回転が悪くなります。
最後に油脂関係のチェックです。これは40年愛用しているキジマ製だったと思いますが、オイル注入器でワイヤー類にオイルを注入します。今回はアクセルワイヤーとクラッチワイヤーに給油しました。最後のチェーン関係は今回は張り、給油状態とも問題ありませんでしたのでなにもしないで、チェックのみで終了です。
最後に雑巾で車体全体のホコリを拭いて終了のはずでした…
フロントタイヤの埃を落とすためにリム部分を拭いていた時でした。プシュ〜とTZR250(1kt)もクレスタに次いでワカコ酒になりました…。
へ??(^。^?) えっ!!@@;マジですか〜@@; つづく