第十回穂愛留コンサート

　今回は、穂愛留コンサートも記念すべき第十回を迎えるということで、それを記念して、
第八回のシャンソン・コンサートで伴奏とともにダイナミックな演奏を披露されたマルチ
ピアニストの坂下文野さんをお迎えして、全曲リクエストに応えての演奏という夢のような
演奏会を計画した。すなわち、穂愛留会員を中心に、ごく内輪のコンサートにして、曲を
前もってリクエストしてもらい、坂下さんにそれに応じて演奏してもらおうというのである。
　坂下さんは、京都、神戸、大阪、東京、姫路など方々で『フミノサロン』を開いており、
毎日のようにシャンソン、ジャズ、ラテン、クラシックと何でも来いのエネルギッシュな
演奏をされている方である。
　今回の穂愛留コンサートは、坂下さんにお願いすることにより、予想通り、他では
ちょっと味わうことができないような楽 しく、素晴らしい演奏会になった。
　このような計画の故に参加者は約 50名に絞ったが、もっと多くの方々にも声をお掛け
して楽しんで頂けば良かったと、後になって大変後悔した。もう一度、同様な企画で
このように楽しいコンサートを開きたいと考えている。
立花三千男　(2014年4月10日)

　今回のコンサートの大成功の予感は、打ち合わせの時点ですでにあった。コンサートに
先立ち、立花・森野両氏とJR攝津本山駅前の喫茶店で坂下さんとコンサート当日の曲目
などを打ち合わせた場で、坂下さんの“プロ魂”を見せつけられたのだった。数多い穂愛留
会員からの希望曲を恐る恐る提示したのだが、曲名を一通り見終わった坂下さんは、
瞬時に「いいですよ。全曲やりましょう !」と快諾されたのだった。クラッシックから歌謡曲
まで、実に幅広いジャンルの曲目であるのにもかかわらずである。むろん、彼女の
知らない曲もあったのだが、手元のスマートフォンをちょいちょいと触っただけで、「うん、
大丈夫 !　譜面は自分で作ります !」と言い放ったのである。われわれ三人は、
思わず「ウーン、凄い !」と唸るしかなかった。で、コーサート当日のすばらしい
演奏、トークは、参加者全員が体感した通りであります。参加 した人たちが
異口同音に「すごいね !」と感想を述べておられたのを聞いて、自分のことの
ように嬉しく思った次第です。
　当日の感想は他の方にお譲りいたしましょう。
司波多聞　(2014年4月18日)

　今回は実に楽しい演奏会でした。演奏曲目は、モーツアルトのトルコ行進曲に始まり、
慕情、愛情物語などの映画音楽、シャンソン、ラテンなど織り交ぜて、全部で30曲近くに
及びました。曲ごとに司会の森野さんがリクエストした人の思い出を紹介したり、伴奏に
合わせて気持ち良さそうにカンツォーネやシャンソンを歌う人もあり、また参加者全員で
「花」、「愛燦燦」、「また逢う日まで」などを合唱したり、坂下さんがお得意のマンボ
No.５を披露したり。
　愉快だったのは、「結婚行進曲」の演奏の時に、坂下さんが、結婚式を挙げなかった
夫婦はいませんかと手を挙げさせてNさん夫妻を前に呼び出したことでした。仲人役を
阿部さん、和田さんに務めさせて、曲に合わせて4人でしずしずと行進し、ケーキに
見立てたお花の前でケーキカットも演じさせました。これには参加者全員がやんやの
喝采で、大いに盛り上がりました。
　私はタンゴをとリクエストしましたが、坂下さんが選んで演奏してくれたのは
「カミニート　（小道）」で、その場の雰囲気にもマッチし、気分も乗っていて、タンゴ
同好会を作った学生時代をなつかしく思い出すことになりました。最後にアンコールとして
「穂愛留の歌」が演奏され、皆、思い思いに心をこめて合唱しました。2時間あまりの演奏会
でしたが、あっという間に時間が過ぎたような感じで、終わってしまうのが惜しいように
思えて仕方がありませんでした。
　参加者の多くから、是非、また開いてほしいと言う声が聞かれましたが、私も本当に
同様の会をまた期待したいとつくづく思いました。
櫛田孝司　(2014年4月20日)

坂下文野さんの伴奏で合唱する参加者達	ピアノ演奏にうっとりのコンサートの様子