穂愛留主催"第一回ホームコンサート"
北原敏夫
2008年6月1日(日)午後2時より櫛田代表宅の居間を会場として、待望の穂愛留主催
ホームコンサートを開催し、“小川真澄さんのソプラノ独唱”に30人のお客様が聴きほれ、
大いにご満足いただいて、私たちのチャレンジは無事成功しました。
●ホームコンサートをやろうとしたきっかけ
今までに、ソプラノ独唱、フルート独奏、コントラバス独奏を数メートルの目の前で
聴いたことがあり、生の音の豊かさ、素晴らしさに身の震える感動を覚えました。いつか
また同じ体験を、できれば同好の士とともにぜひ味わいたいと思っていました。
櫛田代表宅に穂愛留がらみの情報交換にちょくちょくお邪魔しているうちに、櫛田夫妻も
同じような思いであることがわかりました。しかも居間と食堂が一つながりの広い部屋で、
グランドピアノまで置いてある。これは室内楽の演奏会場としてもってこいじゃないかと
言うことに気が付きました。
そこで、ヴォイストレーニングの指導を受けている小川真澄さんに、演奏会場として
どうかを実際に見分していただき、十分可能だとの感触が得られて、元気百倍。具体的に
詰めて行くことにしました。また、近郊の相生市、たつの市、上郡町、日生町では、喫茶店、
居酒屋、お寺などで以前からホームコンサートらしきものが開かれているのに、地元の赤穂
だけが未だその実績がないことを知り、それなら私たちが先鞭をつけようとの意気込みも
湧いて来ました。
●演奏会当日に至るまで
まず、聴き手の意向を確認するため、曜日や時間はいつがいいか、料金はどれくらいが
妥当か、などをご近所やクラシック音楽好き仲間にアンケートで答えてもらい、その結果、
最大公約数の土・日の昼間、千円程度の料金を基本とすることにしました。さらにホーム
コンサートを開いた場合、参加したいと仰る方がたくさん居られることも分かりましたので、
早速、具体策に移り、第一回の演奏会は、今まで何かと相談に乗っていただいていました
「小川真澄さん」にお願いし、快諾を得ることができました。曲目も聴き手の希望になるべく
沿うように、“馴染んでいる日本の歌”と“オペラアリア”を組み入れて頂くように遠慮抜き
のお願いをして、そっくり聞き入れていただきました。小川さんは、赤穂出身、国立音楽大学
声楽専攻をご卒業のプロのソプラノ歌手で、現在、赤穂で声楽や音楽理論を教えるかたわら、
リサイタルやサロンコンサートで活躍されています。
また地元の音楽家を集めて赤穂演奏家協会「コンセル・ヌーボ」を設立し、その代表を
務めておられます。そのような訳で、ぴったりの方にお願いできたということになります。
次に、入場者を何人にするかですが、これは実際に家中の椅子を居間に持ち込んで並べる
など楽しい努力をして今回は30人と割り出しました。そこでアンケートに回答された方々に
お声をかけ、5日間で25人の来場希望のお返事をいただきました。その後じっくり5人の方が
かたまり、予定通り来場者の総数は30人となりました。
●演奏会本番
ホームコンサート当日は、降り続いた雨も上がり、最近にないカラットした上天気で、
暑すぎもせず最高の日和となりました。櫛田家の前には「コンサート会場」の足付き
表示板が、きれいな生花を飾ってお客様を迎えました。
定刻2時にはお客様も全員揃われて演奏開始。「中国地方の子守唄」など日本の歌曲に
始まり、同じ「忘れな草」を、ポピュラー風、日本歌曲風、カンツォーネ風、オペラアリア
風にと4通りに歌うといったユニークなプログラム構成がなされ、さらに一曲ごとに短い
コメントが付け加えられるという、いかにもホームコンサートらしい雰囲気で演奏会は
進められました。
締めくくりは、プッチーニのオペラのアリア2曲で、部屋中に響き渡るほど声量豊かに歌われ、
音楽ホールなどで聴くのとは一味もふた味も違う感動がありました。一曲歌い終わる毎に
大きな拍手が送られ、演奏会は3時20分終演となりました。最後に、聴き手を代表して可愛い
水谷さん令嬢お二人から花束が歌手と伴奏者に贈られました。さらにお疲れの後でしたが、
終演後のティータイムに演奏のお二人を囲み、しばしの懇談会を持つこともできました。
●ホームコンサートを終えて
コンサート終了後に、お客様にアンケートを回して、感想などお聞きしましたところ、
全体的に評価はとても高いもので、演奏については5段階評価のベストが2/3を占め、
会場についても、良かったとの評価が殆どでした。すぐ目の前で演奏が聴けた喜び、感じた
迫力、絵に囲まれた美しい空間で音楽に酔ったなど、わざわざコメントして下さる方も
おられました。私たちとしては、細部にいくつかの反省点はあったものの、まずは大成功
との思いで、秋には器楽演奏で第二回をと意欲を燃やしているところです。
なお、このコンサートには記者が取材に来て、赤穂の新聞に大きく報道してくれました
ので、グループ穂愛留の活動の宣伝にもなりました。
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